2021.12.07
私は借りられる?住宅ローンの審査基準や流れを徹底解説!
こんにちは、北見市の不動産売店 青空不動産販売の多田です。住宅を購入する際、強い味方となるのが住宅ローンです。
住宅ローンは事業用ローンと比べて低金利な一方、金融機関の審査もより細かく設定されているのをご存じでしょうか。
そこで今回は、物件購入を検討されている方に向け、住宅ローンの流れや審査基準をご紹介します。後半では住宅ローンを通しやすくするための具体的な方法も解説しますので、最後までぜひご覧ください。
住宅ローン審査の流れ
◆住宅購入と住宅ローン審査の流れ
一般的に、住宅ローンの借り入れは以下の流れで進みます。
1. どこから借りるか検討する。
2. 事前審査の申し込み・事前審査(2日~1週間程度)
3. 本申し込み・本審査(1週間~2週間程度)
4. 住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)の締結
5. 融資実行
一つずつ見ていきましょう。
1. どこから借りるか検討する。
まずは、どこから借りるかを検討します。金融機関は自らネットなどで探すことも可能ですが、不動産仲介会社から提携先の金融機関を紹介してもらうことも可能です。提携ローンは金利が低く設定されていたり、不動産会社が手続きを手伝ってくれたりといったメリットがあるため、まずは不動産仲介会社に相談してみることをおすすめします。
2. 事前審査の申し込み・事前審査(2日~1週間程度)
借りたいローンが決まったら、事前審査を申し込みます。
事前審査を申し込むタイミングは、売主に対して物件の「購入申込」を行うのと同時期にするのが一般的です。
ネットであれば、専用のページに借りたい金額や年収、個人情報などを入力していきます。
必要書類は金融機関によっても異なりますが、以下の3つを求められることが一般的です。
• 本人確認書類(運転免許証やパスポート等)
• 収入を証明できる書類(給与所得者の場合は前年の源泉徴収票、個人事業主の場合は過去3年分の確定申告書の写し)
• 物件を確認できる書類(物件のパンフレットや物件概要書)
また、他に借り入れているローンがあれば、契約内容やローン残高が分かる書類も必要となる場合があります。
3. 本申し込み・本審査(1週間~2週間程度)
事前審査が通り、売主と購入について合意ができれば、売主と売買契約を締結し、金融機関に対して本審査を申し込みます。この段階では物件や借りる人に関する書類が複数必要となります。売買契約書などの物件に関連する資料や、住民票、印鑑登録証明書のように市区町村役場で発行するものもあります。
金融機関から必要書類の一覧がもらえますので、それをもとに揃えましょう。
4. 住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)の締結
本審査が通ったら、金融機関と住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)を結びます。この手続きは金融機関の窓口などに出向いて行うケースがほとんどです。
5. 融資実行
住宅ローンの融資実行は、物件の引渡と同日に行うことが一般的です。振り込まれた融資金は即座に売主に対して支払われ、その入金の確認をもって物件が引き渡されます。
事前審査と本審査
◆事前審査とは?
事前審査とは、住宅ローンを融資する金融機関が、申込者の返済能力や信用情報を短期間で判断する審査のことを指します。物件の売買契約等を結ぶ前に申し込めるため、申込者からすると「そもそも住宅ローンを組めるのか」や「どの程度なら借りることができるか」を確認できるというメリットがあります。
◆本審査とは?
事前審査に通過すれば、正式な住宅ローンの申込手続きに進むことができます。ここからが、本審査といわれるものです。
本審査では、金融機関は提出された書類に基づき、申込者を詳しく調査します。それだけでなく、提携する保証会社に審査も加わります。(保証会社とは銀行から保証料を受けとり、万が一、ローン返済が滞って貸し倒れが起きた際に、銀行にローン残額を支払う会社です。)
審査項目については後述しますが、より詳しく審査された結果、「事前審査は通ったけれど、本審査には通らなかった」というケースもあります。
なお、当社のお客様が主に利用されている地方銀行では、事前審査の時点で保証会社の確認まで行うため、その後の本審査でひっくり返ることはまずありません。
審査の基準やポイント
◆金融機関は何を審査するの?
住宅ローンの融資を行う際、金融機関は以下の2つを考えて審査を行っています。
• 申込者は完済までの長期にわたってきちんと返済できる能力を維持できるのか?
• 万が一返済不能となった際に融資残高がきちんと回収できるのか?
具体的な項目を確認していきましょう。
国土交通省が発表した「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、金融機関の90%以上が以下の項目を重視しています。
年収
ローンを返す余裕がある収入金額かを確認するために必要です。借入金額に対して適正な収入があれば問題ありません。
雇用形態
収入の安定性を見る上で雇用形態も重要です。一般的には正社員や公務員が最も評価が高く、次いで契約社員、最低がパート・アルバイト・フリーランスとなります。
勤続年数
金融機関にもよりますが、3~4年以上の勤続年数であれば問題はありません。
借入時年齢
ローンを借り始めるのは何歳なのか。若い方がプラスの評価となります。
完済時年齢
ローンを返し終わるのは何歳なのか。若い方がプラスの評価となります。大半の銀行はローン完済時の年齢上限を80歳に設定しています。35年ローンを組む場合は、45歳より前に組む必要があります。
健康状態
ローン完済時まで働き続ける健康状態かを確認するため、健康診断の結果などを提出します。
その他ローンの債務状況・返済履歴
他の住宅ローンやカードローン、またはクレジットカード、スマホ代の延滞状況などはとして、機関に情報登録されています。ここに延滞情報などが掲載されていると、金融ブラック状態となって、審査に通りにくくなります。
物件の担保評価
もしローンを返済できなくなった場合、銀行は購入する対象となった物件を差し押さえ競売にかけます。そのため物件の担保評価がいくらかを重視します。競売にかけても売れなさそうな物件の場合は、マイナス評価となります。
金融機関の営業エリアと一致しているか
地方銀行が提供する住宅ローンなどは、利用できる人がその銀行の営業区域内に限定されています。申込条件に営業エリアが書かれている場合は、それ以外から申し込んでも審査通過の見込みは薄いので注意が必要です。
◆住宅ローンを通しやすくなるための対策は?
審査基準でご説明した通り、自分自身に返済能力があれば、審査は通ります。しかし、もし心配な方は、以下の対策をとることで審査を通しやすくすることができます。
1. 申込者自身の返済能力に見合った借入を行う。
2. 担保価値の高い不動産を選ぶ
3. お金の滞納や遅延をせず、悪い信用情報を作らない
4. 申込内容・提出書類には真実をきちんと記載する
5. 複数の金融機関に事前審査を申し込む
順番にみていきましょう。
1. 申込者自身の返済能力に見合った借入を行う。
返済能力を測るには年収も重要ですが、何より大事なのは年収に対する返済負担率です。年収が低くても、返済可能な額まで借り入れ額を下げれば審査に通る可能性が上がります。まずは自身の正確な年収を把握し、無理のない借り入れ額を算出してみましょう。
2. 担保価値の高い不動産を選ぶ
担保価値が高い不動産を選ぶことも重要です。返済不能となった場合、銀行はその物件を差し押さえて競売にかけます。不動産の価値は立地、築年数、構造などでほとんど決まるため、良い不動産ほど審査に通りやすくなります。なお、中古物件は新築に比べ担保価値は低く判断されるため、各審査項目の評価次第では借りることができない可能性があります。
3. お金の滞納や遅延をせず、悪い信用情報を作らない
ローンやクレジットカードなどの支払実績は、信用情報として情報機関に登録されています。金融機関は審査において情報機関に登録された信用情報を参考にするため、悪い信用情報を作らないよう、普段から延滞などが発生しないように注意しましょう。
なお、滞納や遅延なら5年、自己破産などの重い事故なら10年は保存されています。滞納があるのであれば早く納めておくようにしましょう。
4. 申込内容・提出書類には真実を記載する
もちろんですが、申込内容の詐称や提出書類を偽造などはやってはいけません。もし故意に詐称したことが分かれば、今後ローン審査に二度と通らない可能性もあります。
5. 複数の金融機関に事前審査を申し込む
金融機関はそれぞれ独自の審査基準を設けている為、どこか一つの金融機関で落ちてしまった場合でも、他の金融機関の審査に通る場合があります。もし自信がないようであれば、複数の金融機関に事前審査を申し込んでおいても良いでしょう。
◆購入物件が決まってなくても事前審査は可能?住宅ローンだけでもまずは相談してみよう
今回は、住宅ローンの流れと審査の基準についてご説明しました。
審査基準は多岐にわたりますが、自らの返済能力をきちんと理解し、それに合わせた物件を選ぶことが重要です。
当社の提携先では、買いたい物件が決まっていなくても事前審査を受けることが可能です。将来的に物件の購入を検討されているのであれば、毎月の返済額を確かめる意味でも、一度事前審査を受けてみてはいかがでしょうか。
当社では、物件購入に関するご相談を無料で承っております。ぜひ一度ご相談ください。